正義中毒は”負け組脳” その原因は扁桃体にあった

役立つコラム

今日のtwitterのトレンドに正義中毒、というワードがランクインしていました。
脳科学者の中野信子さんによる記事が話題となったのです。

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新型コロナウイルスが猛威をふるい、ウイルスという性質上
”自分の行動が他人に迷惑をかける”という大きなテーマが私たちに課せられています。
そして、感染事例の報道があるたびに
過ちを犯した人間に対する攻撃がSNS上で加熱し、
本人を特定したり、住所・名前を晒したりなどの”私刑”が横行したりしています。

このような正義感からくる怒りは、まるで乗っ取るかのように人を夢中にさせます。
しかし本人たちは正義という皮を被っているから、自分が乗っ取られていることに気づかない。
まさに中毒、なのです。

このようなことは今回のような大きな社会的危機の時に限らず、日頃から起こっています。
芸能人の不倫、政治家の不祥事、デモ行進もそうでしょう。

SNSの普及により、脳が他者を占める時代に

中野さんはSNSの普及が正義中毒を増幅させた一因だとしています。
私もこの意見に同調します。
私個人の見解としては、SNSの普及により他人の存在感が増したことが大きな要因と考えます。

Facebookやインスタグラムが大流行する一方で、SNS疲れといった現象も次々に起こりました。
他人の私生活が見えることで、人は無意識に自分と比較をしています。
自分と他人を比べる機会が増えることにより、劣等感が生まれて消耗するのです。

また、SNSが大流行した理由の一つとして
他人の私生活やキラキラしたものが脳に刺激を与える、ということが挙げられます。
この脳に対する刺激はストレスでもあるのです。
でも刺激的だからやめられない。見たくないのに見ちゃう、という心理が起きます。

過敏になった扁桃体が「正当性を守れ!」と暴れ出す

この刺激によって反応するのが、情動に関する記憶の貯蔵を司る扁桃体です。
扁桃体が機能するからこそ不安や恐怖を感じ、自分の身を守ることができます。

人は本能的に自分とは異質の者を敵とみなし、それにより扁桃体が刺激されることにより
「敵から自分を守れ!」とホルモンが放出され、自分を守るための行動を取ろうとします。
自分と違う意見を持つ人が現れると弁明したくなるのはそのためです。

つまり人は、自分を守るために自分の正当性を証明して安心しなければならないのです。
自分の正当性を脅かすのは他者であり、もっと言えば他者との違いになります。
そのような他者の存在がSNSによって身近かつ膨大になった結果、
扁桃体が刺激され、脳が外部の刺激に敏感でストレスフルな状態に陥っているということです。

他者の振る舞いに敏感な脳が出来上がった

こうしてSNSに限らず、様々な刺激を受けた脳は他者の振る舞いに敏感な状態になっています。
だから人は「自分を否定される行動を他人に取られるのがストレス」
「自分が我慢していることを人にされるのが我慢ならない」ということになります。

こうして敏感になった扁桃体は、自分を守るために正義感を燃え上がらせ、攻撃的になるのです。

論破する気持ちよさに乗っ取られて、実は踊らされている

正義感を燃え上がらせて相手を論破している最中、本人は快感を得ていますが
扁桃体はどんどんダメージを受け、余計にストレスフルな状態に向かいます。
しかし本人は快感を得ているので、それに全く気が付きません。
すると扁桃体の過活動が癖になり、感情に振り回されやすい状態へ陥ってしまうのです。

結果、他人から操作されやすい人間の出来上がり
知らないうちに消耗させられ、踊らされる”負け組”へと転落するわけです。
負け犬はよく吠えるとはよくいったものです。

土俵から降りて、不毛なラットレースから抜けよう

超情報化社会の今、扁桃体を刺激するようなネタはあちこちに転がっています。
思わず一言言ってやりたいような胸糞なニュースも、仰天するようなゲスいゴシップも
あなたの賢い脳を守り抜くには、みんな罠だと思った方が得策です。

自分の正しさに一生懸命になろうとしていることに客観的に気づいてください。
そうすれば不毛な論争から「いちぬけぴ」して、自分にとって本当に有意義なことに
時間も労力も与えることができます。
自分を本当の意味で守るために、SNSや他者との関わりには上手に距離を取っていきたい。

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